処罰基準を超える飲酒状態だった証明はないとの依頼人側の主張が認められました
事件の概要
依頼人は自分の車を運転中に事故を起こしました。保険会社は、飲酒運転中の事故には車両損害保険金を支払わないという約款を根拠に、依頼人に対する保険金支払債務の不存在確認を求めて提訴しました。
争点
事故当時、依頼人が道路交通法上の飲酒運転の基準を超える状態だったかが争点でした。免責事由は保険会社が証明しなければなりません。
弁護士の対応
依頼人側は、事故後に病院へ搬送されて採血で測定した結果や、捜査機関が運転時に処罰基準を超えていたとは断定できないとして嫌疑なしの決定をした資料などを提出し、保険会社の主張に反論しました。
裁判所の判断
裁判所は、依頼人が事故前に飲酒した事実は認めました。しかし採血の結果や捜査結果などからすると、飲酒した事情だけでは事故当時に基準以上の状態で運転していたとは認めるに足りないと判断しました。控訴審も、保険会社が新たに提出した救急室での処置に関する資料などを加えても、一審の判断は正当であるとしました。
結果
一審は保険会社の請求を棄却し、控訴審は保険会社の控訴を棄却しました。訴訟費用はすべて保険会社の負担とされました。
この事例の意味
保険約款の免責条項を適用するには、保険会社が免責事由を証明しなければなりません。飲酒の事実だけで直ちに保険金が拒否されるわけではありません。
個別の事件の結果であり、類似の事件で同じ結果を保証するものではありません。当事者保護のため、事実関係の一部を一般化しています。
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