
金額の大きい紛争ほど、最初の設計が大切です
工事代金や瑕疵損害賠償、遅延損害金といった建設紛争と、貸付金・物品代金・保証債務などの一般民事事件を扱います。請求する側と防御する側の双方を担当してきました。
金額が大きい事件ほど、何を争点として立て、どの資料で裏づけるかを初期に決めておくことが結果を左右します。鑑定申請が必要か、どの範囲まで鑑定を受けるかも、この段階で判断します。
第一審で結論が芳しくなかった事件を控訴審で改めて争う案件もお引き受けしています。結果は事案により異なります。
民事・建設の主な業務
01 工事代金の請求・防御
出来高に応じた工事代金、追加・変更工事の代金、前払金の精算をめぐって争う事件です。契約書にない追加工事を行ったのか、行ったとしてその代金を請求できるのかが、よくある争点になります。 注文者側では、瑕疵や遅延を理由に代金を相殺・減額できるかが併せて問題となります。当事務所は工事代金を請求する事件と、請求を受けて防御する事件の双方を担当してきました。 契約書・設計変更の承認・現場写真・作業日誌のうち何が残っているかによって、争える範囲が変わります。相談でまず確認するのもこの部分です。
02 瑕疵損害賠償
完成した建物にひび割れ・漏水・仕上げ不良などの瑕疵が生じた場合に、施工会社に対して補修費相当額を請求する事件です。集合建物であれば、入居者代表会議や区分所有者が原告となる場合が多くあります。 実務の核心は鑑定です。どの項目を鑑定の対象に入れるか、鑑定人をどのように選任するかによって、認められる金額が大きく変わります。瑕疵担保責任の期間が項目ごとに異なる点も、初期に整理しておく必要があります。 当事務所は施工会社を相手方とする瑕疵損害賠償事件を担当した経緯があります。結果は瑕疵の範囲と鑑定結果によって異なります。
03 遅延損害金・工期遅延
約定の竣工日を過ぎた場合に注文者が請求する遅延損害金と、それに対して施工会社が争う事件です。遅延の原因が施工会社にあるのか、設計変更・許認可の遅れ・資材調達のように施工会社が管理できない事情であったのかが分かれ目になります。 工期延長の事由が認められれば遅延日数が減り、遅延損害金もその分減少します。契約書の遅延損害金率や上限条項、竣工と認める時点をどう見るかも併せて争われます。 請求する側も防御する側も、見る資料は同じです, , 工程表、監理報告書、発注者の公文書。まず何が残っているかを確認します。
04 貸付金・物品代金・保証債務
貸したお金が返ってこない場合、納品した物品の代金を受け取れない場合、そして他人の債務に保証人となって請求を受けた場合を扱います。 貸付金事件では、お金が動いた事実そのものよりも、それが貸したものなのか贈与なのか、弁済期がいつなのかが争われます。借用書がなくても、口座振込の履歴やメッセージの記録で争う余地があります。 保証事件では、保証の範囲と期間、保証人が債権者から適切に告知を受けたかが争点になります。当事務所は保証債務の請求を受けた被告側を代理した経緯があります。
このように進めます
- 1
相談と資料の確認
まず何が残っているか
契約書、公文書、振込履歴、現場写真や作業日誌のうち何が残っているかを確認します。金額が大きい事件ほど、この段階で争える範囲が決まります。
- 2
争点の設計と証拠の補完
何を争うかを決める段階
請求する項目と争う項目を定め、不足する資料は事実照会・文書提出命令で補います。鑑定が必要な事件であれば、鑑定項目と範囲をこの段階で設計します。
- 3
提訴または応訴
裁判手続の開始
訴状または答弁書を提出し、弁論期日を進めます。相手方の主張に対応しながら、鑑定・証人尋問など必要な手続を申し立てます。
- 4
判決・調停とその後の手続
回収まで
判決または調停で終結し、必要であれば控訴の可否を併せて判断します。勝訴しても相手方が履行しなければ、強制執行の手続が残ります。
こんな方に
工事代金を受け取れていない施工会社
出来高に応じた工事代金、追加・変更工事代金、前払金の精算をめぐる事件を扱います。
瑕疵・工期遅延で損害を受けた建築主
ひび割れ・漏水などの瑕疵の補修費と、約定の竣工日を過ぎたことによる遅延損害金を請求します。
貸したお金・物品代金を受け取れていない方
貸したお金が返ってこない場合や、納品した物品の代金を受け取れていない場合に請求訴訟を進めます。
訴状を受け取った側
工事代金や保証債務の履行を請求された被告側の防御も行います。
民事・建設の成功事例
判決文・決定文をもとに、当事者を特定できる情報を削除してまとめました。結果は事件ごとに異なります。
施工会社を相手取った瑕疵損害賠償・遅延損害金請求で勝訴
瑕疵補修費用と工事遅延による遅延損害金をあわせて主張した建設紛争です。遅延損害金は、契約上の竣工期限、実際の遅延日数、遅延の責任がどちらにあるかを契約書と工程資料で立証してはじめて認められるため、瑕疵鑑定とは別の準備が必要でした。裁判所は請求を認容する趣旨の判断をしました。2023年春川地方法院原州支院の判決です。
事前にご確認ください
残っている資料から確認
契約書、公文、振込履歴、現場写真、作業日誌のうち何が残っているかから確認します。
鑑定の範囲がそのまま賠償の範囲
瑕疵事件は鑑定をどこまで受けるかが賠償額を決めるため、鑑定申請の前に争点を決めておきます。
勝訴後も執行が残ります
勝訴しても相手方が履行しなければ、別途強制執行の手続が必要です。
