保証金から使用期間の賃料を控除する条件で、店舗の明渡しが命じられました
事件の概要
依頼人法人は、新築した自社ビル1階の店舗を一人の人物に賃貸し、保証金は依頼人がその人物から借りた金銭で充てることにしていました。賃借人は一つの店舗だけで営業し賃料を一度も支払わなかったため、依頼人は契約を解除して店舗の明渡しを請求しました。
争点
契約解除が適法か、賃借人の「保証金を先に返せ」という同時履行の主張が認められるか、保証金から控除する賃料の範囲がどこまでかが争点でした。
弁護士の対応
依頼人側は、賃料の延滞を理由に契約を解除したとして店舗の明渡しを請求しました。また保証金からは、実際に営業した店舗だけでなく、賃借人が使っていない他の店舗の賃料まで控除すべきだと主張しました。
裁判所の判断
裁判所は、賃借人が5か月間賃料を支払っていないため解除は適法であり、賃借人には店舗を返す義務があると判断しました。ただし、店舗の明渡しと保証金の返還は同時に履行すべき義務であるとしました。控除する賃料は賃借人が実際に占有・使用した店舗の面積割合の賃料に限り、引き渡されていない空間の賃料まで控除すべきとの主張は認めませんでした。
結果
裁判所は、賃借人が保証金4億8,000万ウォンから使用店舗の賃料(月83万2,000ウォンの割合)を差し引いた金額を受け取るのと引換えに、依頼人に店舗を明け渡すよう命じました。訴訟費用は各自負担とされました。
この事例の意味
賃料の延滞が積み重なれば、賃貸人は契約を解除して店舗の明渡しを求めることができます。ただし保証金の返還と同時履行の関係にあり、控除する賃料は実際の使用関係によって決まります。
個別の事件の結果であり、類似の事件で同じ結果を保証するものではありません。当事者保護のため、事実関係の一部を一般化しています。
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