一部相続人の消滅時効の主張は「占有を続けた買主」であることを理由に退けられました
事件の概要
依頼人は約40年前に土地を購入して代金を完済し、引渡しを受けて使い続けてきましたが、売主がまもなく死亡したため登記を受けられませんでした。その後相続が重なり、持分は22名に分散しました。
争点
昔の売買の事実を認定できるか、そして売買から10年が過ぎて所有権移転登記請求権が時効で消滅したかが争点でした。
弁護士の対応
依頼人側は相続人22名全員を相手に、売買を原因とする所有権移転登記を請求しました。売主の家族の事実確認書や相続人らの答弁書などで売買の事実を裏付けました。
裁判所の判断
相続人22名のうち20名は請求を争いませんでした。争った2名について、裁判所は売主の息子が売買の事実を確認したことや、売買の当事者であった別の相続人もこれを認めていることなどから売買の事実を認めました。また、不動産を買った人がその引渡しを受けて占有を続けている間は移転登記請求権の消滅時効は進行しないという大法院判例に従い、時効の主張も認めませんでした。
結果
裁判所は相続人22名全員に対し、各自の相続持分について売買を原因とする所有権移転登記手続を行うよう命じました。
この事例の意味
昔に買った土地でも、代金を支払って占有を続けてきたのであれば、登記請求権は時効で消滅しません。相続人が多くても一度の訴訟で整理できます。
個別の事件の結果であり、類似の事件で同じ結果を保証するものではありません。当事者保護のため、事実関係の一部を一般化しています。
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