個人再生の途中廃止の類型と弁済金の準備
個人再生を始めた人は、皆最後までたどり着けるのでしょうか。実際には、再生手続を進める途中で止まってしまう事例が少なくありません。現場で繰り返される個人再生の途中廃止の類型は大きく3つあり、類型ごとに事前に準備すべきことが異なります。事例とともにまとめました。


類型1、失業や廃業で所得が途絶えた場合
景気の悪化に伴い、リストラで職を失う勤労者や、売上が減って店を閉める自営業者が増えました。個人再生の途中でこうしたことが起きると、すぐに危機が訪れます。
個人再生は、裁判所に提出した弁済計画案に従い、従来の所得を前提に毎月弁済金を支払うと約束した手続です。所得が途絶えると弁済金が滞り、そのまま途中廃止につながる可能性が高くなります。

例外となる特別免責
例外が一つあります。特別免責の制度です。失業や廃業が自ら予測できなかった不可抗力による事由であり、弁済金総額の半分以上をすでに支払っている場合は、裁判所に特別免責を申し立てることができます。ただし裁判所の裁量によるものなので、常に認められるわけではなく、回生法院が事情を寛大に見てくれる傾向にあるわけでもありません。
類型2、最初から無理な弁済計画案
失業や廃業がなかったのに廃止される場合があります。最初から負担しきれない弁済計画案で認可を受けた場合です。
月の所得が200万ウォンなのに、弁済金を毎月100万ウォンずつ60か月間支払うという内容で認可を受けたとすれば、残りの100万ウォンで5年間暮らせということになります。裁判所が定めた今年の最低生計費が約154万ウォンですから、それより少ないお金で5年間耐えるのは現実的に困難です。

ある事例から見る原因
次のような事例がありました。ある債務者が地方の裁判所に個人再生を申し立てたところ、配偶者の財産が誤って清算価値に含まれました。その結果、月100万ウォンずつ60か月返済する弁済計画で認可が出ました。
ところがその財産は、配偶者が結婚前から持っていた固有財産だったため、清算価値に含める必要はありませんでした。この点を見落としたために無理な弁済計画案が認可され、債務者は廃止の危機に追い込まれ、再申立てをしなければなりませんでした。再申立てでは、月70万ウォンずつ36か月という現実的な弁済計画案で改めて認可を受けました。
この事例の原因は、不当な補正が出されたときにそのまま受け入れ、是正しなかったことにありました。弁済計画案を作る際に、清算価値に含める財産と除く財産を正確に見極めなければならない理由です。

類型3、弁済金を事前に貯めておかなかった場合
最近最も多く見られる途中廃止の類型です。個人再生の開始決定まで3か月、5か月、長ければ10か月以上かかる事例も少なくありません。

この期間に弁済金を別に貯めず、まだ開始決定が出ていないから大丈夫だと考える方がいます。いざ開始決定が出ると、滞っていた5か月から7か月分の弁済金を一度に支払わなければなりませんが、そのお金をすでに生活費として使ってしまい、支払えなくなるのです。
個人再生はただ耐える制度ではなく、決められた期間に弁済を終えて免責を受けるための手続です。弁済金を期限どおりに準備できなければ、望まない廃止を迎え、再び費用をかけて再申立てをしなければならない状況になります。
弁済金の準備は申立日の90日後から
個人再生の申立日からおよそ90日が経つと、弁済金が発生する可能性が高くなります。

そのときからは、弁済金の分だけは自分のお金ではないと考え、別の口座に分けて保管するのが最も安全です。賭博による債務や、株式、暗号資産への投資による債務で個人再生をする方は、さらに気をつける必要があります。手元にお金ができると再び投資したり賭博に使ったりすることが多く、結局開始決定が出ても支払うお金がなく廃止されることが繰り返されるからです。
自分で確認しておきたい3つのこと
個人再生では、申立書を出すことよりも、弁済計画を設計し管理することのほうがはるかに重要です。次の3つは自分で確認しておいてください。
- 弁済計画案が自分の生活費で負担できる水準かどうか
- 弁済金をいつから貯めるべきか
- 進行状況と準備すべきことについて十分な案内を受けているか
もう少し丁寧であれば再申立てまで至らなかった事例は、思った以上に多くあります。途中廃止の類型を事前に知り、弁済金の準備を急ぐことが完走への出発点です。
最終確認日:2026-10-19 本記事は一般的な法律情報であり、具体的な判断はご相談を通じてご案内します。
